プロジェクトPROJECT

五等分の花嫁五等分の花嫁

INTRODUCTION

得意分野を持ち寄った
チームプレイで
表現を拡大

『五等分の花嫁』は、春場ねぎさんの新作として自信があったのですが、最初は「もう一歩」で連載会議を通らず(笑)。読み切りで一回やってみたところ、読者アンケートで1位に。そこから、連載がスタートしました。
ラブコメにミステリー要素が加わった“噛めば噛むほど味が出る”作品で、コミックから始まり、電子化、アニメ化、海外進出……と各分野の担当と情報交換をしながら、表現の幅を広げています。
僕自身、新人の頃に『進撃の巨人』の諫山創さんから、「漫画家もチームの一員で、全員が主体的に仕事をすることが作品を育てる」という姿勢を学びました。それぞれの担当を全うすることが、作品をより面白くし、広く知られることに繋がると考えています。

案内人

週刊少年マガジン編集部
別マガ班長(2006年入社)

1.コミックができるまで

「真実のフィクション」
を作る

漫画の設計図といえるネームをチェック。コマ割りやセリフの流れがここで決まります。
KAWAKUBO’s eye

担当編集の仕事は、週頭にプロット(物語の筋)の打ち合わせ、翌日にネーム(大まかなコマ割りや構図、セリフなど)の打ち合わせを行い、その後上がってきた原稿をチェック、入稿・校了を行う……のが基本の流れ。
漫画家へはどんどん質問をして、漫画家自身もまだ見えていない話の輪郭をくっきりさせるようにフォロー。ストーリー進行のために都合よくキャラクターを動かさないよう、キャラクターがウソをつかない、フィクションの中にある真実を意識しています。

漫画の設計図といえるネームをチェック。コマ割りやセリフの流れがここで決まります。

印刷に入る前の校了紙チェック。僕とサブ担当の計3人で読み、最終確認。

アプリへの反応から
「今」を読む

週刊少年マガジン編集部(2014年入社)

『五等分の花嫁』のサブ担当と、週マガ公式コミックアプリ「マガポケ」の担当を兼任しています。アプリでは、PVや売り上げが顕著にわかり、イベント企画でさらに作品を盛り上げることも。売りたいタイミングで仕掛けられる、デジタル配信ならではのアプローチに注力しています。

アニメ化に合わせたプレゼントキャンペーンを仕掛け、話題作りを行ったことも。

2.コミックが届くまで

編集が0→1なら、
販売は1→10に!

KAWAKUBO’s eye

定期的に宣伝会議を行い、どんな施策が動いているのか、どう売り伸ばすのかを編集部、紙・デジタルの各販売・宣伝担当で共有。全員で、作品をより多くの人に知ってもらうための意見を出し合います。
コミックには、書店に並ぶ単行本と電子書店で購入できる電子書籍があり、それぞれの担当者が知見に基づいた販売促進を行います。例えば、TV-CM放映中などの露出が多い時期に、プッシュする仕組みを作るなど。公式Twitterとも連携して、認知度を上げる努力をしています。

書店で「店頭装飾コンテスト」を開催したことも。読者、書店、著者に喜ばれる施策を!

書店へ「推し」を
熱く伝えます

第三・第四事業販売部(2012年入社)

紙の販売部は作品と売り場をつなぐ架け橋として、書店さんへ有益な情報を提供することが重要です。例えば、毎週書店さんへ送っている『五等分通信』は、「推し」がひと目でわかるツール。店頭掲示用ポスターの提案やTV-CM放映の案内などで、売り場へアピール!

連載開始以来、編集部が制作し、書店さんへFAXで送っている『五等分通信』。認知拡大の一翼に。

電子書籍で
ユニークな出会いを演出

デジタル第一営業部(2017年入社)

ファンを増やすため、主に電子書店やアプリ上での作品の魅力を底上げする特集を考え、他作品と絡めて提案しています。『五等分の花嫁』では「きみは誰推し!?夏のラブコメ総選挙」「2019年上半期売れ筋タイトル特集」などを実施。作品との出会いをどうおもしろく仕掛けるかが、腕の見せどころです。

特集決定会議用の企画案。キャッチーな企画を持ち寄り、部内で和気あいあいと吟味。

3.アニメができるまで

ヒットへ導く
総合プロデューサー

KAWAKUBO’s eye

アニメ化の担当は国内ライツで、彼らは著作権管理というよりも、企画営業。アニメをヒットさせるべく、仲間を集め、キャスティング、制作管理、ビジネス戦略や宣伝などすべてに関わる総合的なプロデュースを行います。
そしてライツ担当からの脚本、キャラクターデザイン、キャスティング案などを、僕は漫画家とチェックすることになりますが、コミックの担当として外から見るのではなく、チームの一員として関わるようにしています。「一緒に作る」意識が、作品をより良いものに。

©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」製作委員会

交渉力とスピード感で
アニメ化の成功へ

ライツ事業部(2014年入社)

各社への企画営業から努力でつかんだアニメ化でしたが、通常はオンエアの2年ほど前に決まるところを、本作の決定は約1年前。素材がない中での宣伝を考え抜き、アニメ制作会社を動かさずに、アニメ表現ができるソフト「Live2D」で作ったキャラにボイスを乗せてTwitterで配信。ヒットのためならどんな知恵も絞ります!

映像化のほか、グッズの商品化やイベント運営も。アニメ第2期の製作も決定!

4.世界に届くまで

現地リサーチから
海外のファンを獲得

KAWAKUBO’s eye

世界的な人気を誇る日本のアニメ・漫画ですが、『五等分の花嫁』も海外展開を進めています。国際ライツの担当者が、各国の市場や流行を調査し、現地の出版社と提携。文化や趣向に合わせた装丁や翻訳をチェックした後、出版に至ります。英語圏やアジア圏のみならず、中南米への展開も決まりました。
動画配信サービスでアニメを観たファンが、母国語版コミックのリクエストを現地出版社に寄せて出版に繋がるケースも!

韓国版、中国版、英語版の単行本。タイトルを直訳すると猟奇的な意味になってしまうので、英語版では「The Quintessential Quintuplets(本来の五つ子)」という英訳に。

直接魅力を伝えられるのが講談社の強み

国際ライツ事業部(2016年入社)

日本の出版社ではエージェントを介することが多い中、講談社は国際ライツ事業部が直接海外の出版社へ営業を行います。年に5回ほど、担当エリアへ出向いてアニメイベントなどを視察。現地でファンの特性をリサーチした上で、自分の言葉で作品ごとの魅力を伝えます。

直訳では意図が変わってしまうこともあるので、翻訳者とコミュニケーションを取りながら翻訳を確認。

※社員の所属部署・肩書きは、
2019年8月時点のものです。

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