研究者から実践家まで、
多彩な著者との日々

  • 編集
  • 学芸・学術

栗原 一樹KURIHARA ITSUKI

  • 職種
    編集 -つくる-
  • 所属部署
    学芸第三出版部(学術文庫/選書メチエ)
  • 社歴
    学芸部(現代新書編集チーム)→学芸第三出版部(学術文庫/選書メチエ)
  • 入社年度
    2019年入社

Interview

  1. Q1 学生時代はどんなことをしていましたか?

    一応哲学専攻でしたが、アカデミアには一切爪痕を残さず、アジア方面でバックパッカーをしていました。哲学もバックパッカーも、大学に入るずっと前からやろうと決めていたことでした。

  2. Q2 どうして講談社を選びましたか?

    長らく人文社会科学系の版元で雑誌の編集をしていましたので、選書メチエ・現代新書・学術文庫と、前職の経験を活かせるであろうレーベルがあるのは志望しやすいポイントでした。

  3. Q3 講談社はどんな会社だと思いますか?

    何をやっても受け入れてもらえそうな懐の深さがあると思います。そのぶん「何か」やらないと、もったいないし、面白くないし、という感じもありますね。

  4. Q4 今、どんな仕事をしていますか?

    若手からベテラン、研究者から実践家まで、多様な著者による書き下ろしを収める「選書メチエ」、哲学・宗教学・歴史学・民俗学から自然科学まで、主に「絶版」になった名著を再刊する「学術文庫」の二つのレーベルを担当しています。企画の性質によっては「単行本」になることもありますし、場合によっては、部署間の垣根を越えて「現代新書」を作ることもできます。最近では、刊行後の宣伝施策として、ウェブ記事の作成・配信にも力を入れています(詳しくは 「現代ビジネス」内の「学術文庫&選書メチエ」ブランチへ!)。

(左から)学術文庫、現代新書、選書メチエと、複数のレーベルでさまざまなジャンルの本を作っています。

一番印象に残っている
仕事

「人生が片付くときめきの魔法」
探してます

福井県立図書館HPの人気コーナー、「覚え違いタイトル集」から選りすぐりの傑作を集めた『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(「生きたねこ」じゃありません)。ただし、哲学・思想系の本しか作ったことのなかった私にとって、その編集作業は正解がわからない綱渡りのような行程でした。素材が面白いのは間違いないのですが、笑いだけに走らず、「レファレンスサービスの認知度を高める」という目的を果たしながら、面白さを引き立たせる工夫って、一体どうすれば……。夢のなかでまで悩んだぶん、テレビ・ラジオ・新聞と、発売後(いや発売前から!)にいただいた反響の大きさには、抱えきれないほどのカタルシスがありました。――ちなみに「人生が~」の正しいタイトル、わかりますか?

多田玲子さんのイラスト&大島依提亜さんのデザイン。宣伝部にグッズまで作ってもらっちゃいました。

とある1日の働き方

  • 起床

  • 子どもを保育園に送って仕事モードに

  • 出社してメール確認。原稿やゲラを読む

  • 校閲から戻ってきたゲラやカバーをチェック 校閲者のかゆくないところまで手が届くエンピツには感謝しかないです。

  • 著者と社外ないしオンラインで打ち合わせ 何年やっても緊張します。打ち合わせは「生もの」なので……。

  • 重版、契約書などの手続き

  • 帰宅

  • 本など読み、就寝

  1. Q5 1週間のだいたいの流れ

    主に選書メチエ・学術文庫の編集会議の準備をする週、ゲラを読む週、ウェブ記事を作成する週など、週によって配分が変わってきます。著者との打ち合わせは随時。週1、2日はリモートワークにしています。

  2. Q6 オフの日の過ごし方

    子どもと近所の公園でサッカーやどんぐり拾いをするか、図書館に絵本を借りにいき、ついでにやっぱりサッカーをするかですね。オフの日のほうが疲れます……。

    汗かいて日焼けして筋肉痛になって……青空の下で体を動かす喜びを再発見しました。帰ったらプレミアリーグ!
  3. Q7 今、おすすめの作品

    『ヒストリエ』/岩明均(講談社)
    2024年6月に約5年ぶりの最新刊(第12巻)が刊行!
    実は密かに『古代マケドニア全史』企画が進行中です。
    2024年6月に約5年ぶりの最新刊(第12巻)が刊行! 実は密かに『古代マケドニア全史(仮)』の企画が進行中です。

MESSAGE for YOU

面接で「そんな深いところまで聞いてくるんだ」「ここまで話してダメだったらしょうがないや」と思えるくらい出し尽くせたなら、たぶんそこがゴールです。自分を分析しすぎず、実現したい未来のビジョンを思いっきり語っちゃいましょう。

※2024年7月に取材した内容です。

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学芸・学術

講談社現代新書、ブルーバックス、学術文庫など、さまざまな読者層に向けた新書・学術書レーベルや、ノンフィクションの単行本の編集を行います。